失敗しない!キッチンシンク選び
自分が家を建てるとなると、悩ましい問題も様々・・・。賃貸では何も考えずに使っていた物も、いざ選ぼうと思うと非常に頭を悩ませます。
中でもキッチンのシンク選びには、非常に多くの時間を費やし苦労しました。そもそも、なぜこんなにシンク選びに苦労したのか考えてみると、デザインと機能性の両方を求め過ぎたためだと思います。単純に機能性だけ重視すれば簡単に答えは出たのだと思いますが、一日中キッチンで作業をする立場からすると、昔からの憧れを捨てきれなかったわけです。。
今まで賃貸で住んでいた部屋のキッチンは、全てステンレスシンクだったこともあり、漠然と憧れていたのが鋳物ホーローシンク。海外ではお馴染みのホーロー製ですが、私も自分の家を建てた時は絶対にあの真白いシンクにするんだ!と夢抱いていたわけです。
キッチンシンクに大切なこと
当たり前のように使っていたステンレスシンクですが、今まで使い勝手について深く考えたこともありませんでした。だけどそれは、ステンレスシンクが機能的に優れていて、使い勝手の悪さを感じさせなかったためのようです。私が求めるシンクの機能としては以下の6点になります。
- 食器が割れ難い
- シンクのお手入れが簡単(汚れが付き難い/落とし易い)
- 長持ちする(耐久性に優れている)
- 熱いお湯を流したり、熱い鍋類を直接置ける
- ゴミ受け皿がある
- サイズが豊富(私は出来るだけ大きいシンクが欲しい)
加えて、カラーバリエーション(ホーローシンクのような白い色)やデザイン性は欠かせない条件の一つです。
では、現在主流のシンクでは、これらの機能やデザインを満たすことが出来るのでしょうか?
キッチンシンクを比較
左列の番号は上で書いたシンクに望む機能で、それぞれのシンクの向き・不向きを調査しました。
※メーカー、商品によって違いがあると思いますし、個人の感じ方も違うと思うのでご了承ください。
ステンレスシンク | ホーローシンク | カラーステンレス | 人工大理石 | |
---|---|---|---|---|
食器割れ | ○ | × | × | × |
汚れ易い・目立つ | △ | △ | ○/△ | ○ |
手入れのし易さ | ○ | △ | ○ | ○ |
耐久性 | ○ | △ | ○ | ○ |
高温のお湯と鍋 | ○ | ○ | ○ | △ |
ゴミ受け皿 | ○ | △ | ○ | ○ |
サイズ展開 | ○ | ○ | △ | △ |
カラーバリエーション | × | ○ | ○ | ○ |
簡単に比べただけですが、結論から言うと「完璧なシンクは存在しない」ということでしょうか。
もちろんこれは私の希望条件での判断になりますので、人によってはステンレスがパーフェクトということにもなるでしょう。では、このような判断になった理由を1つずつご説明したいと思います。
ステンレスシンクは柔らかさがあるため、食器類を落としても割れることが少ないですが、ホーローシンクは非常に割れる確率が高いそうです。カラーステンレスも、表面がセラミックコーティングされているため硬いのが特徴ですし、人工大理石も硬さがあるためやはり食器は割れやすくなってきます。こういった硬いシンクを使う場合には、シリコンマットを使うのが一般的のようですが、想像する限りでは使い難そうに感じます。
お手入れは比較的どれも簡単に出来そうですが、メーカーによって違いがあるかもしれません。なぜかというと、外国製カラーステンレスを使っている方から「汚れがすぐ付いて大変」という話を聞いたことがあるためです。
耐久性についても、どれかが劣っているほどではないのですが、ホーローシンクについては気になる点がありました。それは食器をシンクに直接置く場合になるのですが、食器とシンクが擦れて細かい傷が入り、白いとそれが黒く汚れて目立つのだそうです。漂白剤などでとれるとのことですが、やはり年数を重ねることに取れ難くなるとか。場合によっては、その傷ついた部分が錆びてしまう可能性もあるということですから、真っ白なホーローなら尚更目立って嫌ですよね。。
熱いお湯や鍋への耐久性ですが、人工大理石はメーカーに差があるようですし、一般的には熱に弱そうな感じです。ただ、私が良いなぁと思った人工大理石のシンクは、比較的耐熱性も優れているように感じました。
使い勝手で非常に重要だと感じるゴミ受け皿の有無ですが、種類に関係なく外国製のシンクにはありません。ホーローシンクについてでも書きましたが、ゴミ受け皿は日本独自のシステムのようです。憧れの外国製ホーローシンクには小さな排水溝しかありませんでしたので、今までのように好き勝手ゴミを流せないのは痛い欠点です。
ただし工務店の方に聞いたところ、外国製シンクでもゴミ受け皿の設置は可能だそうですが、日本の既定サイズの物よりはるかに小さいサイズです。もちろん、ホーローシンクでも日本製なら全てゴミ受け皿がついているかと思いますので一安心です。
サイズに関しては、ステンレスシンクやホーローシンクが圧倒的に豊富です。ただ、外国製のホーローシンクは2つに別れたタイプが半数くらいだったり、深さが深くて使い勝手の悪そうなシンクも多いように感じました。
最後にカラーバリエーションについてですが、当然ステンレスは1色のみですね。他のシンクに関しては、メーカーにもよりますが数種類はあるようです。最近ではパステルカラーの人工大理石シンクも人気のようです。また、私のシンク選びの基準には入っていませんが、水音がうるさいと感じるのはステンレスシンクのようですね。
キッチンシンク選び見解
ステンレスシンクがいかに機能的に優れているとしても、私の好みからははやり外れてしまいます。ただし、値段で選ぶなら断然ステンレスになってしまいます。
ずっと憧れていた外国製ホーローシンク(KOHLER社製)ですが、ゴミ受け皿がないのでNGとしました…(小さいゴミ受け皿も嫌だったので)。日本製のホーローシンクですが、単体で製造・販売しているのはTOTOのみのようですが、標準的なゴミ受け皿が付きます。ただ、COMOのカラーシンクも良さそうですし、吉野産業の人工大理石シンクはデザインも気になります。
最終ジャッジ
シンク選びで悩んで2ヶ月後、ついに結論はでました。
なんと私が選んだシンク、、それはステンレスシンクでした。。
ホーローシンクには憧れがありましたが、機能面的なデメリットが気になっていたこと、一番の決め手はシンクを設置するアイランドの表面を大理石調のダークグレーのタイルにしたためでした。さすがに真白なホーローは似合わなそうでしたし、家の話が進むにつれて、選ばなきゃいけない物(照明や家電や家具)が増え過ぎててんてこ舞いだったのも理由ですね。。
こんな考え方も必要
前に工務店の方に言われたのが「みんな一度付けたら一生使うつもりのようですが、別に途中で交換すればいいんですよ」という話。なるほど、以外に考えない発想でした。工務店さんの意見としては、まずは無難で安価なステンレスシンクを付けて、その後お金に余裕が出来たら好きなシンクを付けてみるということでした。確かにその通りだと思いました。ステンレスは他の何分の一の値段ですし、機能的には優れています。無理に焦って高い外国製を付けるよりは、確実で安全な方法だと思いますし、失敗しないようにと考えすぎない気持ちも大事かもしれませんね。